ウマ娘プリティダービー

【ウマ娘】サクラチヨノオー元ネタ解説

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【ウマ娘】新衣装・サクラチヨノオー実装

2023年3月29日、[Fleur Enneigée]サクラチヨノオーと[Neige Émeraude]メジロアルダンが実装されました。

サクラチヨノオー(ウマ娘)のプロフィール

名前:サクラチヨノオー(CV:野口瑠璃子
誕生日:2月19日
身長:156cm
体重:微減
スリーサイズ:B80・W55・H83
靴のサイズ:左右ともに22.0cm
学年:高等部
所属寮:美浦寮
素直で良い子で普通なウマ娘。
マルゼンスキーに憧れており、彼女に挑戦できる自分になるため、ひたむきに努力を重ねている。
日課は、日々の気づきを格言にして記録すること。
気付きがしたためられた通称・チヨノートには、絶妙に伝わらない例えが書き連ねられている。

素直でマジメな努力家で、いつも一生懸命走る優等生。コミック『ウマ娘 シンデレラグレイ』ではヤエノムテキとバチバチ火花を散らすシーンも描かれているが、チヨノオーはオグリキャップやスーパークリークとは一度も対戦することがなかった。

ヤエノムテキ、メジロアルダン、バンブーメモリー、イナリワン、ゴールドシチーとは対戦経験あり。

サクラチヨノオー(実在馬)のプロフィール

サクラチヨノオーのモチーフとなった実在馬については以下の通り

登録名:サクラチヨノオー(Sakura Chiyono O)
性別:牡馬
毛色:鹿毛
誕生日:1985年2月19日
登録日:1987年1月8日
抹消日:1989年7月7日

戦績

生涯成績:10戦5勝
獲得賞金:2億1532万9000円

主な勝ち鞍

・GI:朝日杯3歳S-1987年
・GI:東京優駿-1988年
・GII:弥生賞-1988年

という戦績。少ないながらもGI2勝は立派な戦績。

モチーフ馬からみる元ネタ解説

ではウマ娘のサクラチヨノオーとその元ネタについて書いていきます。

誕生

サクラチヨノオーは母にサクラセダン父にマルゼンスキーをもち、北海道静内町の谷岡牧場で産まれる。最初に同じ配合で産まれたサクラトウコウ(全兄)が函館3歳Sを勝つなど活躍したことで再度同じ配合が行われ、産まれたのがサクラチヨノオー。

マルゼンスキーを憧れの先輩というのはこうした血縁関係からきており、マルゼンスキーの産駒がクラシック制覇は悲願ともいえるため、サクラチヨノオーに想いを託す形となっている。

第58代横綱・千代の富士関から名前の一部をもらい「サクラチヨノオー」と名付けられた。

デビュー戦

1987年8月8日、函館競馬場の新馬戦(芝1000メートル)でデビュー。単勝オッズ1.0倍という圧倒的な1番人気の支持に応え、3馬身半差を広げて勝利。

その後、芙蓉特別、いちょう特別を経て、父マルゼンスキーと同じ朝日杯3歳ステークス(現在の朝日杯フューチュリティステークス)へ駒を進める。

初重賞・GI戴冠

迎える12月20日の朝日杯3歳ステークス1.9倍の1番人気の支持を受け、1分35秒6のレコードで快勝。重賞およびGI初勝利となり、また1976年優勝の父マルゼンスキーに続き、親仔制覇を達成した。

 

デビューから4戦、いずれも1倍台の人気でGIを制したものの、世間(特に競馬記者)の評価は芳しくなく、JRA賞最優秀3歳牡馬の記者投票は、サクラチヨノオー15票に対し、127票を集めたサッカーボーイに軍配が上がった。

ゲーム内でも「最優秀ジュニアウマ娘」の選抜で登場している。

 

クラシックへ向けて

年明け4歳の始動戦には、共同通信杯4歳ステークス(トキノミノル記念、GIII)を照準に合わせる。

ゲーム内のイベント「新年の抱負」で選択肢「レース展開を読む力」を選択すると、京都レース場のレースに出場しているタマモクロスが名前だけ出てくる。これはタマモクロスが勝利している「スポニチ賞京都金杯」の事。

サクラチヨノオーの方は始動戦となる共同通信杯が逃げ馬を捉えられず、後続にも差されて4着に終わってしまう。陣営は敗戦を「ゆるめの調教」と考えたため、続く弥生賞では厳しめの調教を施し、最優秀3歳牡馬の座を争ったサッカーボーイに2馬身以上の差をつけ逃げ切り快勝。東西3歳王者の直接対決を制した。

ウマ娘でも隠れて自主トレをしたことによるオーバーワークになった描写があるが、これが元ネタと考えられる。またこの時シンスプリント病と診断され、しばらくトレーニングができなくなり、実家に戻って療養しながらのトレーニングを余儀なくされる。

 

この時実家で行った畳がボロボロになるほどの特訓をしたことで、皐月賞後にチヨノオーの父親も同様に畳をダメにしたと伝えられる。これは名前の一部をもらった第58代横綱・千代の富士関が行った自宅トレーニングで、「8畳の自室を4か月に一度、畳替えをしなければならないほど凄まじいトレーニング」を行ったことが元ネタ。

クラシック第一戦・皐月賞

皐月賞では、サッカーボーイ、ミュゲロワイヤルがアクシデントにより回避し、後方待機から追い込んだヤエノムテキ(9番人気)、ディクターランド(14番人気)に差し切られ3着に敗退。

これが前述の有力馬ならここまでの評価にはならなかったもしれないが、ヤエノムテキも皐月賞の段階ではまだ2勝したばかりの条件馬だった事を考えると、東の三歳王者が西の条件馬にコロッと負けてしまったのだから、世間的からは「内容の悪すぎる三着」「ダービーは期待できない」など厳しい評価にさらされる事となる。

日本ダービー

5月29日サクラチヨノオーが皐月賞の不振だったこともあり、力の抜けた馬がいないと判断したマスコミは「横一線」「戦国ダービー」と煽り立てていた。

実際レース数日前に行われた「ダービーフェスティバル’88」では、スポーツ新聞6紙合同の予想が披露されたが、出席した記者全員がサクラチヨノオーを見切り予想印は無印。1着ないし3着以内は「論外、問題外」との見解だった。

しかしそんな世間の評価とは逆に陣営のダービーにかける意気込みは燃えに燃えていた。

持込馬ゆえにクラシックから閉め出されダービーに出られなかった父マルゼンスキーや、直前の故障のために日本ダービー出走が叶わなかった兄・サクラトウコウの無念。そして怪我でダービーに出られなかった前年の二冠馬サクラスターオーが5月12日に永眠したことが陣営の原動力になっていた。

圧倒的な人気馬が以内中で行われた日本ダービーだったが、当日の東京競馬場には史上第3位の入場人員15万9158人が集まり、勝馬投票権の販売額はダービー史上最高額および中央競馬史上最高額の売上となる260億9266万6100円を記録した。(2023年現在は24位)

レースではキレはないが持続性のあるステイヤー気質を活かすため、逃げるアドバンスモアのすぐ後ろで強気に先行すると、直線に入り坂に差し掛かると、内からメジロアルダン外からコクサイトリプル一番外からヤエノムテキが追い上げてくる、坂上で逃げ馬を交わし先頭に立ったところを内でマークされていたメジロアルダンに交わされ半馬身差をつけられる。

皐月賞のようにまた後続に吞み込まれるのか?観客がそう思い始めたが、小島騎手は慌てず右後方のコクサイトリプルの位置を確認し追い出しを始める。渾身の追いに応えたチヨノオーは、コクサイトリプルの追い込みを退け、そのまま突き抜けるかに見えたメジロアルダンをゴール板直前で差し返して先頭で入線。

2分26秒3という走破時計はアイネスフウジンに更新されるまでダービーレコードとして記録されることになる。

しかしその後、屈腱炎を患い丸1年休養。復帰したものの安田記念と宝塚記念思うように勝てず、屈腱炎が再発し引退。1989年6月25日に札幌競馬場で引退式が行われた。

引退~種牡馬から功労馬へ

初年度産駒からサクラスーパーオーが第54回皐月賞で2着になり、他にも重賞馬をそれなりに輩出しタガ、くしくも時代はサンデーサイレンスやブライアンズタイム、トニービンの時代に突入したため、次第に種付け頭数も少なくなり、2002年に種牡馬を引退。功労馬として新和牧場にて余生を送った。

その他の元ネタ

ストーリーで出てきたその他の元ネタについて書いていきます。

家族構成

ウマ娘のサクラチヨノオーは兄2人妹1人という家族構成になっている

競走馬での世界では母親が同じである場合に兄弟として扱われるため、マルゼンスキー産駒は兄弟とせず、母サクラセダンの産んだ馬が兄弟とされる。

そのなかで、父マルゼンスキーを持つ馬は下記の通り

・サクラトウコウ(牡・1981年生まれ)
・サクラセダンスキー(牡・1983年生まれ)
・サクラチヨノオー(1985年生まれ)
・セダンフォーエバー(牝・1987年生まれ)

「シンデレラグレイ」のチヨノオーの紹介にある“幼いころ練習相手になってくれた兄”は、このサクラトウコウのことだと思われる。

また父親は力士であると言う設定は、チヨノオーの名前が当時圧倒的な強さを誇った千代の富士からきているためと思われる。

ちなみにセダンフォーエバーの子、サクラプレジデントはネオユニヴァースやゼンノロブロイと同世代でクラシック戦線でしのぎを削った馬である。

覚醒スキルの名称

サクラチヨノオーの覚醒スキル「けふ九重に満開です」の九重とは「いくえにも重なること」「幾層も重なり合っていること」という意味で、満開の桜を表現してるんだけど、上記の通りチヨノオーの名前の一部を取った千代の富士は力士を引退後、九重部屋を継承し九重親方となって居ることから、九重という単語を使ったと思われる。

今回は以上となります。

ウマ娘は非常に多くのエピソードがあり、まだまだ世界が広がっているので、また新たに元ネタになりそうなエピソードを見つけたら随時追加していきます。

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