1話「トウカイテイオー」
シンボリルドルフ・日本ダービー制覇
シンボリルドルフが出走した日本ダービーは1984年。
Vサインをしているように見えますが、実際の競馬でシンボリルドルフは皐月賞・日本ダービーを制しており、騎乗した岡部幸雄騎手が二冠を示す二本指を立てたことが元ネタとなっています。
対してトウカイテイオーも「まずは一冠」と書かれた雑誌で指を一本立てていますが、こちらも実際のトウカイテイオーが1991年の皐月賞を制したたときに、鞍上の安田騎手が人差し指を掲げ、「三冠獲り」を宣言しました。
祝福するマルゼンスキーに「君が出ていたらどうなっていたかわからない」と言っています。マルゼンスキーの現役時代では、持込馬と呼ばれる輸入馬(母馬が胎内に仔馬を宿した状態で来日した)であり、当時は多くの競走で出走制限が課されていたため、クラシックには出走することができませんでした。また実際のマルゼンスキーはシンボリルドルフより7歳年上で、現役期間も(1976-1977年)と短かったため、ウマ娘の中では誰とも走ったことがありません。
メジロマックイーン・春の天皇賞
テレビのニュースでメジロマックイーンが天皇賞春を制したことが報道されています。
実際のメジロマックイーンはトウカイテイオーの皐月賞から2週間後の1991年4月28日に春の天皇賞を制しました。
カメラのフラッシュでやられるエアグルーヴ
エアグルーヴは秋華賞のパドックでフラッシュを焚かれ、集中力を欠いてしまいました。返し馬でもパニック状態は収まらず、結局10着と惨敗しレース後には右前脚の骨折が判明し長期離脱を余儀なくされました。
目をやられるダイワスカーレット
OVAに続き目をやられるダイワスカーレット。
マックイーンにちょっかいを出して返り討ちに遭う類いのネタではなく、調教中に走路から跳ね上がったウッドチップ(コースに敷かれている脚に負担の少ない敷き材)が右目に入り創傷性角膜炎になってしまい、フェブラリーステークスとドバイ遠征を回避せざるを得なくなりました。
ナイスネイチャの負傷
トウカイテイオーと同期であるナイスネイチャはデビュー後2戦目で勝利した後、若駒ステークスでトウカイテイオーと対戦し3着となったあと骨膜炎を発症したため、皐月賞・日本ダービーは回避することとなりました。
美容室の店名
この店名はアニメ1期でエルコンドルパサーがスペちゃんに教えたフランス語で、意味を訳すと「調子に乗んな!」です。
スペちゃんがジャパンカップで、フランスの凱旋門賞ウマ娘・ブロワイエに挨拶をするために、エルコンドルパサーにフランス語の挨拶のつもりで教わったフレーズで、スペちゃんは意味を知らずに出走する海外のウマ娘全員に「調子に乗んな!」と挨拶して回り、全員の闘志に火をつける結果となりました。
トウカイテイオーの対戦相手
リオナタール
ちょっと特別な扱いっぽい2番人気のリオナタールちゃん。この年のダービーの2番人気はレオダーバンという馬が元ネタになっています。リオ=レオ、ナタールは南アフリカにナタール州にダーバンという都市があり、そこから引用されたと思われます。
またレオダーバンの父はマルゼンスキーとなるので、作中でもそれとなく関わりを示唆するような描写があります。
シガーブレイド
三冠ウマ娘ミスターシービーが期待を寄せるという触れ込みで登場した3番人気シガーブレイドちゃん。
実際のレースの3番人気は、ミスターシービー産駒のシャコーグレイドという馬でした。
つまり三冠馬シンボリルドルフとミスターシービー、持ち込み馬だったため涙をのんだマルゼンスキーそれぞれの子供が出走するという非常に豪華な顔ぶれでした。
観客の会話
トウカイテイオーがダービーを制したあと、「テイオーは皇帝を越えたかもしれない」「天才はいるなあ、悔しいけど」という観客の会話シーンがあります。
前者がヒーロー列伝Collectionのトウカイテイオーのポスターのキャッチコピー「帝王は皇帝を越えたか」が元ネタ。後者が2012年に放送されたJRAの日本ダービーのCMのフレーズ「天才はいる。悔しいが」が元ネタとなっています。
そして不穏な描写で1話が締めくくられます。
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